竹筒の杏 [ホテル]
残暑の厳しい9月の夕方。
涼みに訪れた、ホテルオークラ東京。
温かい雰囲気の、中国料理 桃花林。
スタッフが笑顔で迎えてくれる。
手元のプレートや、
ジャスミンティーの入ったポットには桃の絵柄。
間仕切りには、鳳凰が舞う。
さり気無く置いたナプキンは、
花の蕾のように結んでいる。
棒々鶏冷麺は、濃厚な芝麻醤のソースに
茹で加減が絶妙な中太麺。
オレンジ色の辣油は、品のある辛さがアクセント。
やわらかい鶏とクラゲの食感、
香る香菜と中央に盛った千切り野菜の爽やかさ。
落ち着くシートに深く腰掛け、
デザートは、竹筒入り古式杏仁豆腐。
冷えた竹筒に、シロップに浮かぶクコの実とバジルシード。
珍しい北杏(ホッキョウ)と南杏(ナンキョウ)を
贅沢に使用した本格的な杏仁豆腐。
コクの北杏、香りの南杏をバランスよくブレンドして、
スッキリした甘みと、口に含んだ時と後で広がる爽やかな香り。
伝統のロビーは、四花弁を屏風のようにデザインした、
日本的な雰囲気が落ち着く。
季節の草木を眺めながら、ゆったりした時間。
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