昭和時代的富士山冷麺 [ホテル]
夜の六本木、グランドハイアット東京。
大小様々な大きさの陶器を組み合わせた、
エントランスのデザインが印象的な、
中国料理 チャイナルーム。
店内は、天井の赤い照明が、
カトラリーやポットやプレートに反射して、
ヨーロッパや日本ではない、異国情緒を演出する。
温かい茉莉花茶(ジャスミンティー)をいただいて、
カシューナッツを、唐辛子やスパイスと炒めた、おつまみを。
かろやかな辛みとスパイスが食欲を呼び起こす。
注文したのは、
洗練されたメニューの中で、異彩を放つ名前、
「昭和時代的富士山冷麺 思ひ出の昭和の冷やし中華」。
麺の上に、こんもり盛った錦糸玉子、麺を囲む具材の数々。
冷やし中華の定番の盛り付け、
富士山に見たてた、冷やし中華の王道。
思わず微笑む、あまりにも定番な、なると、
蒸し鶏,トマト,甘く煮た椎茸,もやし,色どりの胡瓜、
そして、どこか懐かしい紅生姜。
中国酢を効かせて、さっぱりした甘さが爽やかなスープ。
中太麺には、あらかじめ絡めてある胡麻油が香って、食感もいい。
時々、辛子のアクセント。
バランスの良さ、丁寧な調理と技。
オーソドックスなデザインにしているのは、シェフの遊び心。
シェフが楽しんで作っている様子が思い浮かぶ。
デザートは、「グランドハイアット香港特製クラシックマンゴープリン」。
冷やした器に、固過ぎず、やわらか過ぎない、
絶妙な食感のプリン。
フレッシュなマンゴーのような、なめらかさ。
マンゴーのピューレと、フレッシュなマンゴー。
上品な甘さが美味しい。
エントランスには、季節の花、紫陽花。
抑えた照明に、パープルのグラデーションが美しい6月の夜。
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